宇渡 博之
紹介 | 管理職経験のある匠 |
---|---|
紹介文 | 学生時代に屋根工事のアルバイトを経験したことで、瓦職人を志した宇渡さん。 がむしゃらに働いて5年が経った頃、周りに技術的なライバルがいないと感じ、22歳の若さで管理職にステップアップした経歴を持っています。 「管理職をしていた時、職人がステンレス製の釘を打たなければいけない場所に鉄釘を打ってしまったことがあったんです。それが施主さんに伝わって、契約破棄になったことがありました。その時改めて、職人が釘一本でもミスをしたり、妥協してはいけません。細やかな心配りも必要なんだと身に染みました。」と振り返ります。 管理職を18年経験した後、再び瓦職人として現場復帰。管理職を経験したことで職人は経験しない利益計算や原価計算などといった業務を通し、技術だけに執着していた若い頃に比べ視野が広がり職人としても成長できたそうです。 瓦職人は、瓦を専用のかなづちやたがねで微調整しながら並べていくのが主な仕事。最近は、彩やデザインなどにこだわった屋根も多く、技術に加え美的感覚も要求されます。 「見た目の美しさを左右するのが設置する瓦の角度。組み方ひとつで、家の印象は驚くほど変わります。最も勢いがあるように見える角度で仕上げていくのが職人技。誰よりも綺麗に早く吹き上げるのがモットーです」と笑顔を見せました。その顔は、これまでの経歴に裏付けられた自信に満ち溢れていました。 |