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暗黙の経験

  • 西山 智絵
  • その他


こんにちは、設計部の西山です。

こんな真っ暗な視界を経験してきました。光はゼロ。

チームラボさんの会場に入る前よりはるかに真っ暗で、壁も床も分かりません。




とあるお店で、真っ暗闇の中で食事をさせていただける時間を過ごしました。

アテンドしていただいたのは、視覚障害のあるスタッフさん。


1歩足を踏み入れたら、私たちが助けていただく

普段の暮らしとは逆転した世界でした。

視覚障害のある方にとっては、この暮らしは日常であり


「ここが席ね~♪」

「トイレは、この壁をたどっていって、右にまがってみて!そこそこ~!♪」

とまるで見えているかのような華麗なアテンドをしていただきました。


早速食事がスタート。

小鉢を手探りで探し、温度を顔を近づけて感じ、香りで想像し、

たまに手で触ってみたりもして、

終始嗅覚・味覚を研ぎ澄ましながら食事を頂きました。


TVを見ながらご飯を食べたり、たまに携帯をみたりなんてして

なんて雑に過ごしていたんだ…という思いになりました…。




私がここで真っ暗闇の時間を経験してみようと思ったきっかけは

「毎日を暮らす」という中で、一人一人に暮らしの心地よさ・便利さ・様々な感覚・価値観があるため

自分ではできない経験して、新たな感覚を経験したいという思いからでした。


心の片隅では、「視覚障害者の方はどのような世界で生活しているのか」

「いつかこのような障害を持たれたかたの暮らしに携わったときに何かできれば」

という安易な思いもあった気がします。


ですが、スタッフさんと話しながら食事をさせていただく時間をすごして

私が思っている想像をはるかに超えた強い生き方と、暮らし方をされていて

「あ、自分ができることってこういう事じゃなくて、

皆さんが求めているヘルプってもっと違う部分なんだな」という気持ちでした。




そしてもう1つ、衝撃的だったのは

盲目の方の世界は真っ黒ではなく、白銀の世界「真っ白」だそうです。

(スタッフさんは30歳ごろまで視覚があったため、色を知っています)


さらに、仕事や考え事をして脳が活性化されると

どんどんその白がキラキラとまぶしくなるのだそう。

「だから寝る前の携帯はだめなんだよ~」「え!なるほど!!」などというお話も…!


ここで食事をさせてもらった帰り道は、

スタッフさんの明るさ・強さあふれる会話で

すごく元気をいただいて、お伺いしてよかったと思えるとある休日でした。

そして、生き方に寄り添うことが一番大切なんだな、と感じる1日でした。

西山 智絵
PROFILE

この記事を書いたスタッフ

「明日も楽しみ♪」「いつもの作業が快適になった」「10年後はこうしよう」を考えて家づくりをご提案いたします。
今ある住まいを思い出とともに次の世代へ大切に受け継いでいくお手伝いをさせていただきます。。