2023年 7月 9日
断熱材の誤解と夏型結露
カスケのリノベ 設計の山田です。結露防止には断熱材が効果的。一般的にはなってきましたね。しかし、断熱材ゴツくすれば結露しないとか、吸放湿する断熱材なら結露しないとか『誤解』もたくさんあります。正しい認識としては、湿気があるところには温度差があれば結露します。透湿する材料であれば、どのような位置でも温度差のある部分で結露します。冷房エアコンをつける時期になりましたので『夏型結露』で例えてみます。 外気温31℃の時、室温24℃以下に冷やすと露点温度に達し、微量ながら結露を起こします。これが壁体内でいうと室内側、 夏は室内側、冬は室外側で結露します。近年『夏型結露は危険』と言われるようになりましたが、日中と夜間とで状況が変わります。 日中から夜にかけ、徐々に気温が下がります。室温23℃設定だったとして外気温が31度から30℃に下がると、結露は止まります。30℃というと結構な高温なので普通に考えればこのまま乾燥しますが、結露水が発生する場所が重要です。この場所は断熱材です。グラスウールは水に弱い [...]