リノベ 床下の湿気対策
- 山田 真司
- 家づくりについて
- 性能について
耐震・断熱
性能向上リノベーション『再築-SAITIKU-』担当の山田です。
『古い家は床下が湿気ている』
『だから床が劣化してフワフワしている』
これ、少し誤解です。
それぞれ違う原因だからです。
古い家だから湿気ているとは限りません。
築100年でも床下はサラサラの家もあります。
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床がフワフワする原因。
湿気と乾燥、吸湿と放湿を繰り返すことで木質繊維が痩せ、
合板の素材の接着剤と木材が分離してしまいます。
フワフワの現象は廊下に多いです。
接着剤と木材が分離してもろくなった部分を集中して踏み歩くためです。
これらの原因は床が無断熱の場合に多く、
対策は湿気が通り抜けにくい床下断熱材を隙間なく施工することで
ある程度食い止めることはできますが、
床下湿気の主な原因は『立地』です。
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山地に近い崖斜面下の立地では、
山から降りてくる地下水の道になっていることが多く、
晴れが続く日でも崖下は少し濡れています。
それだけ水分量が多いと少なからず近くにある建物にも影響が出ます。
建物も木材の含水率が高まり、
シロアリがかじりやすい環境を作ることになります。
その対策としては、
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こちらの写真のように土間コンクリートを全面的に打設する方法です。
工事費は少しかかりますが、
コンクリートは防湿材料になりますので
床下からの水分を食い止める効果があります。
また、コンクリート打設と併せて地下水脈と見られる範囲に透水性のある暗渠(あんきょ)排水を設置することをお勧めします。
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↑暗渠パイプの例









ロケーションを活かしながら、お客様のこだわりと理想を詰め込んだ「あなたらしい暮らし」を、10年以上の現場監督経験を活かして設計します。