リノベ そして老後
- 山田 真司
- 家づくりについて
- 性能について
耐震・断熱
性能向上リノベーション『再築-SAITIKU-』担当の山田です。
住宅ローンでリノベする人が増えてきました。
新築よりコストが抑えられるメリットがあるためです。
しかし、リノベする際の打ち合わせや仕様決めによって将来が大きく変わる可能性もあります。
その大きな要素は『老後』です。
まず、リノベして老後にもう一度リフォームする人、
したいけどできる人はほとんどいないと思います。
3、40代で3000万円でリノベの住宅ローンを組んだ人が30年後に2000万円もローン組めるでしょうか。
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そうならない家づくりをしたいですね。
まず、再リフォームを避けるために必要なこと。
◾️交換が必要なものは、交換を予想した仕様決めを。
トイレはタンクレスが流行りですが、15年後に故障したら部品は残っていないのでほぼやりかえ。
タンク付きで便座だけ替えるのが賢い買い物と思います。
また、高齢者になるとトイレまでの距離が長いと大変です。
身体の状況もあるかと思いますがポータブルトイレを使うようになると急に身の回りの全てが億劫になるようです。
トイレ位置はなかなか変えることはできませんので、
トイレと寝室との距離が非常に大事です。
◾️歳をとると意外と危険なお風呂。
浴室は危険がいっぱい。高齢者は湯船に浸かると自力で出れない人がいます。
また、浴室で転倒し骨折。そんなことありますか?と言われそうですが、
介護を経験した人ならわかっていただけるのでは。
高齢者にはシャワーユニットが一番適しています。
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TOTO WEBカタログより引用
ゆったり腰がかけられるタイプ。全身を暖かいお湯で体を流す。
これで結構温まります。それでいて安全です。
シャワーユニットに替えるまではしっかり長持ち、浴槽はアクリル人大かホーロー浴槽にしましょう。
◾️エアコンの設計は結構大事。
エアコンは長持ちすれば20年くらいは使えますが、お掃除ロボを過信しすぎるとクリーニング代が高くつく上、壊れやすい。
エアコンはお掃除ロボなしが一番いいです。
掃除もメンテナンスもしやすい。
取り付け高さは手が届く高さにしましょう。
大きな脚立が必要になる程高い位置はやめましょう。
高齢者になってもメンテナンスできるでしょうか。
掃除も毎シーズン長続きしませんし、転落の危険があります。
◾️洗濯物は室内で乾燥を可能にしておく
洗濯物も日々の家事の中では重労働であると思います。
建物の断熱性能と間取りが良ければガス乾燥機を使わずとも冬でも室内で乾かすことができます。
水分で重くなった洗濯物を外へ持って出るのは危険です。
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ここに挙げたポイントは若いうちでは必要ないと思われることばかりです。
しかし、年齢を重ねるごとに住宅に求められる要素は確実に変わってきます。
家づくりに失敗したとならないようにしたいですね。
ロケーションを活かしながら、お客様のこだわりと理想を詰め込んだ「あなたらしい暮らし」を、10年以上の現場監督経験を活かして設計します。