カスケの気密
- 山田 真司
- 家づくりについて
- 性能について
耐震・断熱
性能向上リノベーション『再築-SAITIKU-』担当の山田です。
カスケホームでは高気密住宅を手掛けています。
それは高断熱・省エネルギーを極限まで発揮するためには気密が必要だからです。
リノベにおいては全ての部屋で気密が難しいと判断した場合、
気密を諦めることもあります。
その代わり、気流どめを徹底的に行い、換気の経路が高断熱に影響ないよう気をつけて検討しています。
カスケの気密はこちら。
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カスケの気密は『防湿気密シート』を採用しています。
これは非常に難易度が高く、手間もかかります。
こちらのリノベ住宅、気密数値(C値)は0.05を記録しました。
採用する理由としては、
『高い気密性能を長期間維持するため』です。
防湿気密シートは断熱された室内側に張ります。
弱点である紫外線の影響を受けることもなく、耐熱性のある素材なので腐食することはありません。
全国的に見て、もっとも多い気密工法としてはコーキング気密やウレタン気密がありますが、
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コーキングという素材は紫外線を受けなかったとしても、経年で収縮が進むため亀裂が入ります。
コーキングで気密する場合は壁の中でも比較的屋外に近い側になるため、外気温度に左右されやすく、最悪はその年の夏には切れてしまう可能性が高いです。
そうなると、冬の冷たい空気が壁体内に入り込み壁の中で結露を繰り返すという負のスパイラルに陥ります。
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カスケの気密で『防湿気密シート』を採用する理由はもう一つあります。
それはその名の通り、『防湿』です。
日本では古くから『住まいは呼吸をさせる方が良い』とされてきました。
人の生活に欠かせない住まい。
これを生物に重ね合わせ、自然の摂理に沿った考え方、例えが正解とされていました。
伝統的建築物はまさにそれで、1000年以上現存する建物もあります。
しかし、それは寺社仏閣であり住まいではありません。
築50年の住宅はどうでしょうか。
床が湿気にやられてグサグサ。
人が生活をすれば煮る炊くをするので屋内に大量の湿気を生み出します。
これが無断熱の住宅に対して結露を引き起こし、『日本の住宅の寿命は30年』というところに繋がっていきます。
カスケの気密は防湿フィルム。大量に発生する屋内の湿気を壁の中に入れさせません。
そして腐食を防ぎ、構造躯体を長寿命化しています。
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夏のピーク時にはわずかに夏型結露を引き起こしますが、1時間もすればピークを過ぎ、乾燥していくことを湿り空気線図で確認済みです。
湿気を排出し乾燥させやすいグラスウール断熱材との組み合わせが重要となります。
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カスケの気密は高気密を実現し、大事な住まいの長寿命化に貢献しています。
さらに防湿シートは冬の加湿が効きやすくなります。
湿度を上げることができれば比較的低い室温であっても人体には暖かく感じます。
これは暖房エネルギーの効率化を意味しています。
断熱材のほとんどが湿気が逃げてしまう構造になっています。
防湿無し施工になると湿気という『貴重な冬のエネルギー』をも垂れ流してしまうことに繋がります。
カスケの気密はメリットのもっとも多い気密工法を採用しています。
【まとめ】
①カスケの気密は『気密性能が劣化しない』
②カスケの気密は『住まいを長持ちさせてくれる』
③カスケの気密は『湿気をエネルギーに変えてくれる』
ロケーションを活かしながら、お客様のこだわりと理想を詰め込んだ「あなたらしい暮らし」を、10年以上の現場監督経験を活かして設計します。