終の住処リノベを考える
- 山田 真司
- 家づくりについて
- 性能について
耐震・気密・断熱
性能向上リノベーション『再築-SAITIKU-』担当の山田です。
今日は終の住処についてですが、
これ、なかなか難しい課題です。
以前は年齢を問わず『車椅子でも通れるように廊下や開口部を広く』という要望もありましたが、
実際に車椅子を使うシーンになって気付くことが、
・車椅子が必要ということは自力歩行が困難。
・高齢者になって車椅子で生活するには必ず介助が必要。
・自力で車椅子移動はできない。
・介助は誰が行う?(今後家族が介助というのは難しいのでは。家族にも家族があります。)
自分自身で住むことを考えますが、まず介助をどうするか。
確実に見込める人がいるのかにかかってきます。
入浴も対策されたものがありますが、
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しかし、介助は必要です。
入浴時の事故の危険性があるからです。
どうしても湯に浸かりたいという欲求はありますが、リスクが大きいと思います。
リスクを大幅に軽減できる入浴方法があります。
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↑LIXILホームページより引用
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↑LIXILホームページより引用
シャワーユニットです。
体の芯から温もるイメージがありませんが、
性能向上によって住宅そのものが断熱強化されてあれば
入浴後に冷えて風邪をひくということがなくなります。
そのほか、高齢者対応住宅として高性能住宅にすることは必須ですが、
『コツを必要とせずとも』高性能住宅を発揮することが求められます。
・窓を開けることなく常に空気が清浄であることが当たり前であること。
・常に24時間エアコンを運転していること。
・エアコンの掃除が面倒にならない位置についていること。
・冬は室温24度(高齢者の場合)を下回らない環境を(経済的に)維持できること。
・つまづいて転倒しても大怪我にならない素材を使っていること。
・トイレは寝室のすぐ目の前にあって、臭気対策さなされていること。
まだまだありますが、
終の住処にするためには、詳細な検討が必要です。
若くて体が動くうちは必要なくても、時が来て大金をリフォームに使える人は今後少ないと思います。
メンテナンスフリーも大切ですが、自分の家に最期まで住み続けるには自力で生活するための設計が必要です。
多くの方が終の住処が介護施設であるという現実を知らなければいけません。
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ロケーションを活かしながら、お客様のこだわりと理想を詰め込んだ「あなたらしい暮らし」を、10年以上の現場監督経験を活かして設計します。